Kanai Works実積紹介

伝承そして、拓新。

金井大道具は、明治19年(1886年) 劇場付きの大道具会社として創業。
以来、歌舞伎を中心に国内の主要な劇場で舞台大道具を手掛けてきました。
私たちは、伝統を大切に継承しながら、
常に時代を見つめて、新たな挑戦を続けていきます。

音楽劇 マリウス
脚本・演出 山田洋次 / 美術 金井勇一郎 / 製作 松竹
会場 日生劇場 / 期間 2017.3.6 ~2017.3.27

山田洋二監督が脚本・演出をしたマルセイユ三部作「マリウス」。
マルセイユの港にあるカフェが舞台であることから、金井社長自ら現地へ赴き、建築写真、資料を収集。
日本とは異なる洋建築特有の比率や南仏のイメージを具現化。
眩い太陽、光輝く海を、それぞれの味わいを再現する造作を目指すために色の選定にも細心の注意を払った。
舞台が一枚の絵画となるように、抽象画を参考にした色の配色がなされています。

地球投五郎宇宙荒事
脚本 宮本官九郎 / 演出 三池崇史 / 美術 金井勇一郎 / 製作 松竹
会場 EXシアター六本木 / 期間 2015.2.3 ~ 2015.2.18

江戸時代、浅草に現れた宇宙から来た悪の親玉と人気役者が戦うという筋書きのSF 歌舞伎。
舞台のメインオブジェクトとなる地球に凸凹を持たせたいという要望に応え、何度も試作を重ね、枠に張り込む時の耐久性や凹凸の差の出やすさなどを考慮し、最終的にはゴム樹脂成分のラテックスを使用しました。
また、地球を斜めに動いているように見せるため、バトンの昇降の動きに加えて、キャスターを仕込むことで、左右横の動きを足し、斜め移動をしているような仕掛けを作成。
歌舞伎の特色である花道も、もともと存在しない会場であったため、新規で仮設のL 型の花道を作り、演出上、通常よりも長い距離を持たせました。

ANJIN イングリッシュサムライ
脚本 マイク・ポウルトン / 演出 グレゴリー・ドーラン / 美術 金井勇一郎 / 製作 ホリプロ
会場 天王洲銀河劇場 / 期間 2009.12.10 ~ 2010.1.18 / 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ / 期間 2010.1.22 ~31

その数40を超える場面をいかにスムーズに展開していくか、それがデザインにかかわる大きなポイントでした。
打合せの中、ロンドンにいる演出家から届いたメール。そこには、"Byoubu"<屏風>というデザインのキーワードがありました。演出家の頭には、金色の雲が描かれる戦国合戦絵図屏風や南蛮屏風があったのです。
この"Byoubu"という言葉に込められているイメージをどのようにデザイン的に表現すべきか、それが、全体のデザインコンセプトを方向づけました。そのメールにも金色の雲が美しいと書いてあり、全体のコンセプトイメージをこの金色の雲で統一。現場での照明デザイナーとの協調により表現を深め、さらに、舞台監督はじめ演出部の皆さんととともに、舞台転換をスムーズに展開していくための共同作業が進められました。

BLOOD BLOTHERS
脚本 ウィリー・ラッセル / 演出 グレン・ウォルフォード / 美術 金井勇一郎 / 製作 松竹
会場 新橋演舞場 / 期間 2015.2.14~28 / 大阪松竹座 / 期間 2015.3.4~15

1991年の日本初演以来、今回再び美術デザインを担当することとなり、 演出家のグレン・ウォルフォード氏を再訪。 現地取材を通して、作品の本質的な意義を再認識するとともに、イギリスの建築の象徴であるような煉瓦、 人々が行き交う石畳、労働者階級と富裕層との歴史的背景など多面的に理解を深めたことが、 今回の作業に大きな成果をもたらすことができました。 スケールのある舞台空間で、視覚的に凝縮した美術を見せるという目的のために、 初演以来の舞台装置のコンセプトである張り出し舞台を設置。特殊な描写技法で描かれた背景幕を使用し、 ロンドンリバプールの町並みや雨風に耐えてきた煉瓦の歴史ある趣までを表現しました。

大歌舞伎 NINAGAWA十二夜(初演)
演出 蜷川幸雄 / 脚本 今井豊茂 / 美術 金井勇一郎 / 製作 松竹
会場:歌舞伎座 / 期間 2005.7.7~7.31

シェイクスピアの十二夜を歌舞伎に翻案。
歌舞伎×シェイクスピア×蜷川幸雄という、夢のコラボレーションが演劇界に衝撃を与えた作品。
2005 年7 月歌舞伎座にて初演。歌舞伎座を知り尽くしている金井勇一郎が舞台美術に抜擢されたが、この作品が意外にも金井勇一郎にとっては、舞台美術としては歌舞伎座デビュー作品となり、蜷川さんが苦笑する場面もありました。
蜷川幸雄さんからは歌舞伎の基本は守った上で、十二夜の二面性を表現上でミラーを使って欲しい、後は大胆にとのオーダー。
NINAGAWA 十二夜はこの年の演劇賞を多数受賞、舞台美術においても第15 回読売演劇大賞最優秀スタッフ賞を受賞。
2009 年3 月にはロンドン バービカン劇場で上演、絶賛を博しました。